むし歯の治療についてわかりやすく教えて
2022/11/01
皆さんこんにちは
今回はむし歯の治療について説明していきます。
①早期のむし歯(C0~C1)
歯垢(プラーク)やバイオフィルム(細菌が増殖してできた膜)を取ります。仕上げにフッ素を塗ることもあります。
②中期のむし歯(C2)
むし歯に侵されたエナメル質と象牙質を削ります。検知液でむし歯が取れていることを確かめたら接着材(接着性レジン)を塗り、コンポジットレジン(歯科用プラスチック樹脂、以下「レジン」と略)を詰めます。可視光線を当ててレジンを固めたら、はみ出ているレジンを削って、かみ合わせを調整します。
むし歯が大きく、レジンだけでは不十分なときは、インレー(詰め物)を使います。この場合は歯型を取り、型に合ったインレーができるまでは、歯科用セメントなどで仮詰めします。インレーができたらはめ、かみ合わせを調整します。
C2のむし歯では治療で痛くなることはそれほどありませんが、予防的に局所麻酔をすることもあります。むし歯がが深く、削ると神経を傷つけてしまう場合は、AⅠPC(非侵襲性歯髄覆罩)をします。
③神経に及んだむし歯(C3)
むし歯が進行して神経に感染し、強い痛みが続いたら、歯髄(歯の神経)を取る「抜髄」をします。
治療はまず、局所麻酔をしたあと、むし歯になったエナメル質や象牙質を削り、歯髄を露出させます。次にリーマーやファイルと呼ばれる極細の器具で、神経を引き抜きます。その後、神経の通っていた根管を広げて抜髄と根管の拡大が終わったら、二次感染を防ぐために消毒。根管の空洞をゴム状の根管充填剤で隙間なく詰めます。最後に歯科用セメントで封をします。
経過がよければセメントを除去して、かむ力に耐えられる土台(レジンなど)を入れます。神経を取ると歯は折れやすくなるので、必ずクラウン(かぶせ物)をかぶせます。
抜髄はむし歯になった象牙質が残っている可能性を考慮し、通常は2回目以上かけて進めていきます。治療と治療の間は、処置中に歯が汚染されないようにしっかりと仮の歯の詰め物をします。
④神経が死に、歯根まで感染したむし歯
歯髄が死ぬと、根管で細菌が増殖します。その場合は抜髄を十分にしたあと根管を徹底的に消毒します。これが不十分だと細菌が増え、歯根の先からあごの骨に感染が進み、骨を溶かしていきます。
⑤歯根のむし歯
根面う蝕(歯の根のむし歯)の治療は基本的にはC0~C2と同じです。ただ歯の根にできたものは削る器具や詰める作業も難しくなり、時間がかかります。
⑥歯根しか残ってないむし歯(C4)
この状態を残根といいます。健康保険では抜歯するようになっていますが、いまは④の治療のあと、土台をしっかりと作り、クラウンをかぶせることがはほとんどです。歯ぐきの下まで進んでしまったむし歯は、歯ぐきを電気メスなどで切って歯根を出し、むし歯を削ります。歯ぐきが膿んでいるときには、そこを切って排出します。
土日診療で痛くないインプラント・矯正専修医がいる流山のマーブルファミリー歯科クリニック
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