「歯垢」と「歯石」はどう違うの?
2022/06/30
みなさんこんにちは。
今回は簡単そうで意外と知らない、“「歯垢」と「歯石」の違い”についてお話していきます。
まずは鏡で自分のお口の中を見てみてください。歯の表面や歯と歯の間などに、白いネバネバしたものがついていませんか?それが歯垢(プラーク)です。歯垢は、口腔内で繁殖した細菌が水に溶けにくいネバネバした物質とともに歯の表面に付着したもので、いわば細菌のかたまりです。歯垢は歯にへばりついているので、口をすすぐだけでは取れませんが、歯みがきで取り除けます。
歯垢をそのまま放置していると、唾液の中のカルシウムやリンと結びついて石灰化していきます。それが歯石です。この中には細菌の死骸がたくさん含まれています。歯石の表面は軽石のようにザラザラしているため、その上にさらに歯垢が付きやすく、歯周病が進行する原因となります。
歯石になってしまうと歯ブラシだけでは取り除けませんので、歯科医院での専門的な歯石除去が必要になります。スケーラーと呼ばれる器具を使って、歯の表面や歯ぐきの内側についた歯垢や歯石を取り除くもので、歯周病の初期治療として重視されています。
歯周病は歯石を取れば完治すると思われがちですが、一時的には治ってもその後のケアを怠ると歯垢や歯石が増えていき再発します。歯科医院での歯石取りの目的はもちろん口腔内をきれいにするというのもありますが、歯垢が付着しやすい一番の因子である歯石を取り除き、患者さんが自分で歯垢を除去しやすい環境を作り出すことです。つまり歯周病の再発を防ぐには、患者さん自身による日々のケアが欠かせないのです。メインテナンスでせっかく正しい歯のみがき方を習っても、油断していると自己流に戻ってしまいがちです。歯科衛生士に歯みがきの成果のチェックをしてもらって、モチベーションを維持していくこともとても重要です。最低でも3か月に一度はメインテナンスで来院し、自分では取り切れない汚れを取ったり、どのくらいきれいにみがけているか診てもらいましょう。
また歯科医院で歯石を除去してもらうと、「歯ぐきが下がってすき間が広がり、前より食べ物が挟まりやすくなった」「歯がしみるようになった」などという方が少なくないようです。とくに歯石除去前に歯周病の症状がなかった方では、逆に症状が出て「納得がいかない」と感じてしまっても不思議はありません。
歯ぐきが下がったのは、歯と歯の間をふさいでいた歯石を取ったことで歯ぐきの腫れが引いたためですし、歯がしみるのは歯石を取った歯の根の部分が露出したためです。こうした症状が出るのは、ある程度仕方がないことです。なぜなら、歯石を取ることで歯は「健康な形」を取り戻したといえるからです。
ここでも大切なのは患者さん自身による日々のケアです。歯間に挟まった食べ物は歯ブラシや歯間ブラシでしっかり取りましょう。適切な歯みがきを続けていれば歯周ポケットも浅くなっていきます。気になる症状があれば医師や歯科衛生士に相談し、適切な対処法を考えてもらいましょう。
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