歯の神経って抜いたらどうなるの?
2023/07/26
~歯の神経って抜いたらどうなるの?~
歯に栄養が届かないので、歯が死んでいる状態
『失活歯』(しっかつし)になります。
もろく、欠けたり、割れやすくなります。
そもそも、神経の役割とは何なのでしょう?
歯の内部に存在する神経は、歯に栄養を届けている大切なものです。
知覚も司っているので、むし歯になり細菌が神経まで到達すると、痛みを感じます。
そこまでむし歯が進行すると、神経を抜く治療を行いますが、痛みやしみたりすることがなくなると同時に栄養が届かなくなります。
その時は痛みを感じないのでいいかもしれませんが、長期的に考えると、歯がもろくなり割れやすくなります。
特に、奥歯の場合は、咀嚼する時に神経の無い歯に力がかかり、バキっと縦に割れやすくなります。
今の医学では、歯が縦に割れてしまった場合、接着剤による治療もありますが、強度はあまり強くない為、「抜歯適応歯」と考えられ抜いてしまう事が多いです。
そうなると今度はインプラントなどの治療の必要性が出てきます。
また、歯の神経を取ってしまうと、歯の色が変わり、黒ずんでしまいます。神経には血管が通っているので、取ることで血液が循環しなくなり、歯のコラーゲンが変色してしまいます。これを改善するには、白い被せ物をしたり別途治療の必要があります。
一昔前は、痛みを感じたらすぐ「じゃあ、神経を取りましょう!」という歯科医院が多かったように思えます。しかし研究が進み、神経をとると、結果さまざまな変化が起きる事が分かってきました。現代の医学ではなるべく神経を取らずに、なるべく歯を削らずに、ご自身の歯をいかに残すかを考える治療法が主流になってきています。